快眠枕で本当に快眠できるのか

快眠を妨げる、“わるい寝返り”を防止するために

 

 

身体にかかる圧力を調べたところ、仰向けで寝ると腰の周辺に、横向きに寝ると骨盤の周辺に圧力が集中することがわかりました。特定の場所が圧迫されつづけると痛みを生じたり体温で蒸れるため、脳は睡眠中でも寝返りをうって姿勢を変えるよう指令を発しています。

 

 

これは自然な“いい寝返り”で、快眠を維持するたいせつな就寝中の運動です。一方、枕が合わないために姿勢が落ち着かず寝返りを繰りかえしてしまうのは、“わるい寝返り”といえるでしょう。

 

 

では“いい寝返り”のためには、どんな枕が必要なのでしょうか。前章の実験例では硬めの枕がわるそうに思えますが、実は硬めで頭がもぐりこまないほうが“いい寝返り”を妨げないのです。快眠枕は、どこの家庭にもあるような硬めの古座布団と大判のバスタオルを利用して簡単につくれます。

 

 

1:タオルの端をそろえてていねいにたたんで座布団に載せ、枕の土台をつくる。

 

2:1の枕をしっかり肩口にあてた状態でひざを立て、右手で左肩を、左手で右肩をもつように腕を胸の前で組む。

 

3:ひざを片側にパタンと落とし、横向きの状態になる(このとき顔の中心線が胸に向かって一直線になり、かつふとん面に平行になるよう枕の高さを微調整する)。

 

4:高さが決まったら、ふたたび仰向けになる。すると、自然に首の角度は約15度になっている。